報道関係の皆様へ(火山活動の影響に関する報道)

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平成27年9月1日

報道関係の皆様へ

NPO法人桜島ミュージアム

理事長 福島大輔

 

桜島の観光業者等は、今回の噴火警戒レベル4への引き上げに伴う影響を受け、様々な面でダメージを受けております。しかし、その影響をできるだけ小さくするため、また、このピンチをチャンスに変えるため、桜島の観光業者を中心に、みんなで一丸となって桜島観光の活性化へ向けて動き出しております。

報道関係の皆様が、今回の火山活動とその情報発信によって、桜島にどのような影響があったのかを明らかにし、世間に公表する役割を担っていることは理解しております。

しかし、観光関係者としては、「お客さんが減りました」「前年比○%です」「困っています」など、観光地としてのイメージを下げるような情報発信はこれ以上したくありません。観光はイメージが大切な業界です。

みなさんは「かわいそうな地域を助けよう!」と思って観光地を選びますか?

「観光客がほとんどいません!」「困っています!」という地域を観光したいですか?

鹿児島在住の方、鹿児島県出身の方などは、桜島を応援してくれるかもしれません。しかし、桜島に来る観光客の90%以上は県外の方です。ぜひ県外の皆様に桜島の魅力を伝え、桜島を観光したくなるような情報発信をして頂ければと思っております。

「風評被害」という言葉は嫌いなので使いたくありませんが、皆さんが「風評被害」の報道をすればするほど、「観光客が少ない」「(風評)被害を受けた地域」というマイナスのイメージが広がります。活気のない地域は観光していても楽しくありません。被害をうけた地域は、自分のことで精いっぱいで、おもてなしができるとは思えません。「風評被害」の報道が流れることで、観光地としてのイメージが下がってしまうのです。もし、観光できる地域なのに、観光できないと誤解されていることがもったいない!と思って報道してくださるのであれば、そのように伝えて頂けるとありがたいです。

鹿児島の新聞社、テレビ局各社は、ニュースのその後も丁寧に取材してくださるので、今まで以上に桜島の観光を盛り上げていこうとする私たちの取り組みや活気を伝えて頂けると思います。しかし、全国紙の新聞各社、テレビのキー局各社は、噴火を報道したくて集まってきましたが、噴火の可能性が低くなると一斉にいなくなりました。観光地のイメージを下げるだけ下げて、その後の活性化については報道してもらえそうにありません。

観光地として活性化するためには、全国のみなさんに「桜島は活気があります!」「魅力がたくさんあります!」ということを知って頂く必要があります。しかし、私たちの情報発信には大した影響力がありません。

みなさんは、多くの人々に情報を届ける影響力を持っています。もし、桜島を応援して頂けるのであれば、桜島の魅力や新たな取り組み、桜島を観光したくなるような情報を発信して頂ければ幸いです。よろしくお願いします!


【参考】今後の桜島の観光を考える会

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このページは、fukuが2015年9月 5日 21:23に書いたブログ記事です。

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